なぜ自分が小うるさいクライアントになるのか

弊社50周年記念式典が間近に迫ってきた。式典を担当してくださるイベント会社は、紆余曲折あって二社交代して三社目である*1

さて、式典と言えば私のスピーチである。スピーチを仕上げねばならない。もう何年も、トーキング・アイ*2という会社の自身もテレビせとうちのキャスターをされていた社長のイシムラさんにスピーチの内容を見てもらっている。

イシムラさんはいつもコーヒーに添えてお茶請けのお菓子を出してくださるのだが、私がグルテンアレルギーなので、今回はグルテンフリーのお菓子を出してくださった。結局、「箱で差し上げるわ」と言って箱単位で渡してくださった。 なんとこれは元カリスマホスト、今は料理研究家の城崎仁さんがプロデュースしたものらしい。

サクサクチョコバーはちょうど「うまい棒」みたいな触感の筒の中にチョコが入っているものである。イシムラさん、ほんと、ありがとうございます。しかもスピーチのレッスン料も格安だった。

そこでイシムラさんと話をしていてあることが判明した。どうやら岡山というのはフォーマルなイベントの進行にはかなりうるさい土地柄らしいのだ。他の地域はもっとゆるいみたいだ。

道理で…。

私はイベント会社さん(社長さんは東京の人)の作ってくださる台本のゆるさがどうも気になってダメ出しをしたり丸っと書き換えたり細かくタイムを入れたりしていたのだが、イベント会社さんは「そんなに細かくしなくても…」と当惑気味だったのだ。私からしたら「これぐらいきちんと台本を作るのは当然でしょう」と思いクオリティを求めていたのだが、それは実は全国共通ではなくて岡山限定っぽい。加えて私自身が某経済団体でかなりそこらあたりを厳しく叩き込まれているのもイベント会社の成果物に対するチェックの厳しさに繋がってしまっていたのだ。

他にも最近知ったのだが「乾杯のあといちいち拍手をするのが西、拍手をしないのが東」など地域による宴会へのスタンスが違うみたいだ。

正直ね。あんまりにもイベント会社さんに細かいこと言う自分が本当に嫌なヤツみたいで落ち込むこともしょっちゅうなのだ。でも、地域柄なんだなって分かって少し気持ちが楽になった。イベント会社の社長さんも「岡山がそういうところなんですね」とご理解進めてくださっている。

自分が生息している場所の常識がすべての世界の常識ではないことを肝に銘じて生きていきたい。

*1:最初の二社とも今でも仲良くお仕事してます

*2:岡山・香川を拠点に活動しているフリーアナウンサー事務所