趣味を続ける秘訣 最後

私が電子工作をほそぼそと続けている理由。それは電子パーツになんだかそそられたり、半田付けがすごい楽しかったりするからだ。

続く趣味、というのはそういう「肌に合う」感じが必要だと思う。

そして今の私には(何年も前から)「アナログ回路の勉強がしたい」という気持ちが強くある。私はソフトウェア畑の人なので、ハードのほうはあまり理解ができていない。ソフトウェアを生業としているからこそ、ソフトウェア制御の先でモノが動くところを見るとちょっと感動したりする。しかしいかんせん、電気の知識が足らない。回路設計の知識は全然足らない。

で、何冊も「電子工作入門」みたいな本を買ったのだが、だいたい私のようなものには説明が足らない。見開き2~4ページでオームの法則が解説されたあと、同じような分量でインピーダンスの説明があったりトランジスタの説明があったり、それからオペアンプに行って、となるが、アナログ回路の設計がそれでできるようになるかというと全然できるようにならない。

しかし、ついに先日とても良い本に出会った。トラ技ジュニア教科書のシリーズの『絵解きと計算と実験 アナログ回路の教科書』である。オームの法則の説明から、ちゃんとデジタルテスター2個を使った実験写真がたくさん載せられており、ひとつひとつ実験して動きを確かめられるようになっている。ページ数がたっぷりあり、章の終わりの課題もちょうど良い難易度だ。

これに加えて時々やっていたのは電気計算の練習課題である。これも自分にとっては理解が深まる学習だったと思っている。素人なので進捗は亀の歩みだが、自分の理解できる範囲が少しずつ広がるのはとても楽しい。

そんなわけで趣味を続ける秘訣の3つ目は「適切な課題設定」であり、それを補助してくれる書籍やツールなのかなと思う。

4つ目を挙げるとすれば、当然、一緒に趣味を楽しめる素晴らしい仲間たちということだと思うけど、まずは一人で自走できる力があってこその仲間との時間だと思うので、今回は自分自身がどうすれば趣味を継続できるかについて書いてみた。