2023年度新人研修報告

昨日は、今年の新入社員のリー・シューチンさんの新人研修社内発表会をした。リーさんはもともと情報系の学部ではなかったので、プログラミングもほぼ未経験、日本語も日常会話は堪能とはいえ専門用語になると大変なことも多い研修期間だったとは思うが、要所要所でモノづくりを「楽しい」と笑顔で言ってくれていたので私もリーさんの笑顔に支えられての研修だった。

さて。毎年のように、Gitなどのツールの使い方や、Javaなどの言語研修を終えたあと、仕上げは私がやっている「RaspberryPiを使ったLinux・IoT研修」であった。実際の業務に入れば、ソフトウェアメインであって、IoTの研修は役に立たないことも多いかもしれないが、まずはLinuxに触れ、OSそのものに触ることに慣れて欲しい。

Linux操作を一通り習得してもらったら、ブレッドボードをつないでLEDを光らせたり、タクトスイッチのOn/Off状態を拾ったりすることをして、それらをマニュアルにしていってもらった。

最後は自由課題である。これが一番の難題だ。総合課題なので、ソフトウェア・ハードウェアの知識が多ければ多いほどアイディアも思いつき易いのだが、まだ限られた知識量である。あと、私が私物で持っている限られた電子部品を渡して試行錯誤してもらったので、それも制限になっただろう。

最初はサーボモーターを使った課題を考えていたリーさんであるが、途中でリーさん自身が却下。悩みに悩んでモーションセンサーが検知した情報をCSVに書き込んでそれをリアルタイムでグラフ化する、というテーマで作成することにした。

最終課題は基本的には「自分でテーマ設定をする」「期限内に完成させる」が重要なので、私はあまり踏み込んで意見を言ったりアドバイスをしたりしないようにしていたが、途中では相当悩んでいた。

さらに昨日の発表会ではもう一つ課題を出した。「苦労した経緯を含めて、今回の課題に取り組んだ様子をスライドにして発表してください」というものだ。リーさんは、デザイン系の学部を出ているので、スライドを作るのはかなり楽しんで、しかも早く作れるという特技がある。今回研修中も、4種類ぐらいスライドを作ってもらったが、どれもテーマデザインを変えて、効果的なイラストを入れながらの発表で、その点では今までの新人よりも頭一つ抜け出ていたと言える。

あと、クワトロリンガルなので、調べ物をする際に英語の文献をあたれることもエンジニアとしては強い武器と思う。

で、以下、発表の様子。

↓こんな感じでモーションセンサーが動きを検知する状況に応じてグラフを表示。

↓去年の新人の畑さんも実演に参加。

↓最初サーボモーターでいこうと考えてやめた理由について説明。笑顔めちゃいいですね。

↓モーションセンサーを扱うにあたり、フレームワークやブラウザのリロードについて苦労した点を説明してくれた。

↓Viも使いこなしてのソースコードの説明。「なぜPythonで作ったのか?」という先輩からの質問も。

今年は新人が一人だったので、マンツーマンでの研修となり一人で悩むことも多かったと思うが、今のところIT業界で働くのは不安よりは楽しみが多いようなので安心している。「なんでもできるようになりたい!」という野望も持っているので、これから大きく成長してくれると思う。