永遠の初心者でいいじゃない

私は中国語検定の4級と統計検定の3級の合格証を持っている。人に話すと、「なーんだ」と思われるかもしれない。実際に、統計検定3級の試験を受ける時は、ちょうど海外から帰国したらすぐ試験、という時だったので、飛行機に乗るときも勉強していた。すると、同行グループの一人が「山本さんが持ってるのってどれも3級とか4級じゃん」と笑った。

多くのジャンルにおいて初心者が入口で受ける検定はだいたい3級とか4級で、そこから2級ぐらいになるとぐぐっとレベルが上がり、本気でやる気にならないと挑戦できない領域となる。だから、3級や4級は自慢にはならないだろう。

具体的にどんな感じで初心者をやっているかというと、その時々で興味があることを日々コツコツとやりつつ、時に壁に当たったらやめてしまうこともあるが、一年か二年寝かせたらまたやれそうだなという感覚が湧いてきて再びコツコツとやったりする。常時だらだらと薄くやり続ける。それが私のスタイルである。

3級や4級しか持っていないことがなぜ嘲笑されるのだろうか。どれも会得できていないまま途中で挫折したように見えるからだろうか。

ということをモヤモヤと思ったりもしたが、相も変わらず私はあちらこちらのジャンルで初心者をやっている。

初心者レベルの検定は、確かにその道で食べていくということにおいては不足ではあるが、人生を豊かにする基礎教養になり得る。また、ただただ学習し続けているという事実が、自分の心の支えになるということもある。

統計でも中国語でもまたアナログ回路でも、学習し続けていればたまに日常生活の中でも役に立つシーンがなくはないので、それはそれで喜びもあるが、「役に立つ」を目標としてしまうと往々にして学習は続かない。

とにかく初心者って間違いを指摘されたて笑われたり、適切な助言を受けられず先に進めなかったりすると挫折してしまいがちだし、学習していること自体を公表するのが恥ずかしかったりということもあるけど、そういう逡巡を乗り越えて続けていくの大事で、何ならやはりオープンにしていくことは大事。

そしてエンジニアのコミュニティという場所は初心者であることをうまい具合にオープンにしている人がめちゃくちゃ多くて、だからとても懐が深い場所なのだ。

明日は弊社の廣岡が実行委員長となりエンジニア向けのイベントであるオープンセミナー岡山

okayama.open-seminar.org

がオフラインで開催される。一人でも多くの人に参加してもらい、学び続けることのモチベーションを持ち帰って欲しいと思っている。まだまだ空きが多いのでご参加お待ちしております。

ちなみに蛇足だが、私は筆ペンは準5段を持っているので、「段」はちょっと自慢してもいいかもしれない。えっへん。